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平成17年3月議会 一般質問

 市民クラブの中道です。通告に従い市政一般質問を行います。質問は大きく3つです。
1つ目は「住民が新処分場建設に合意するための確認事項について」、次に「激震災害時の危機管理は大丈夫か」、3つ目は「多治見市は名古屋経済圏に属するのか」と題して質問をいたします。

 最初に「住民が新処分場建設に合意するための確認事項について」を質問いたします。
去る2月27日、西寺市長は脇之島公民館で開催された地区懇談会で、処分場建設に住民の合意を求め次のように述べました。「3箇所の候補地の自然環境、生活環境、経済性等を比較検討したが、どこが良くてどこが悪いという科学的技術的根拠を示すことができなかった。

このため最終的には、経済性や土地利用等を考慮しつつ、市長が政治的に位置を大畑と決断した。この決断に地元住民のご理解をお願いし、かつこれまで地元住民を様々に煩わせたことを心からお詫びする。」

 私はこの市長の言葉によって、8年3ヶ月に及ぶ処分場位置選定問題を終結したいと考えています。本件に関する私の一般質問は13回目になりますが、今回の質問は終結するに当たり若干の総括を行うと共に、現時点での34区ホワイトタウン自治会の方針を伝えつつ、執行部とこれまで積み重ねてきた協議事項を確認したいと思います。

 まず、本件は3つの期間に区分されます。第一期は私が平成8年12月議会で質問してから、市が既存の計画を白紙撤回された平成11年7月までの約3年間です。この期間は既に決定した事項を固持しようとする多治見市と、十分な情報開示や納得できる説明のないままに決定した多治見市に反発する地元住民が、全面対決した時でありました。

この事態を打開するため、市は地元住民を交えた「調査委員会」を設置し、既存の「適地調査結果報告書」の妥当性を検証しました。その結果、調査委員会が「市の計画は妥当ではない」との判断を下したため、処分場計画は白紙撤回され、市は新たに処分場の位置を選定することになりました。

 市が白紙撤回された背景には、廃棄物の処理及び清掃に関する法律が大幅に改正され循環型社会形成促進基本法が制定されたことがありますが、平成9年に御岳町が産業廃棄物処理場建設を巡り住民投票を行ったことを契機として、全国のあちこちで住民投票が行われたことや、従来の計画に反対する住民が34区のみならず10区や37区の住民にも広がったことも大きな要因であります。

とは言いながらも、私は一旦決定した計画を白紙撤回された多治見市の勇気には、心から敬意を表すものです。また、その後の多治見市の前向きな誠意、そして調査予算を可決した市議会と当時の議長の温情に、私は深く深く感謝を申し上げる次第であります。

 第二期は計画の白紙撤回から処分場選定委員会が3箇所の候補地を選定した平成14年4月までの約3年間です。委員会は79箇所の市有地から候補地を3箇所に絞りましたが、最適地は指定しませんでした。

この委員会は傍聴者にも発言が許されていましたので、私は傍聴席から利害関係者のいない委員会で候補地を1箇所に絞って欲しいとお願いしました。
その時、委員長は次のように答弁されました。「3箇所の候補地は基本的に等価であり、どこに処分場を作っても良い。3箇所から1箇所に絞り込むためには、それぞれの自然環境や生活環境、そして経済性のいずれかを最も重視するかが必要になりますが、その作業は行政の責任であり、その責任者が政治的に判断することである。」

 こうして、市が委員会に投げたボールは再び市に投げ返されたのですが、私は委員会の結論に不満を持っていません。約2年間に亘る23回の委員会、しかも夜の6時半から開催される委員会に、東京や名古屋からお越しいただいた5名の科学者の誠意あるご努力に、感謝を申し上げる次第であります。

 さて、第三期は委員会の結論から現在に至る約3年間です。委員長の発言を受けて、平成15年4月の市長選挙1ヶ月前の一般質問において、私は西寺候補が処分場の位置を公約として掲げ政治的決着を図るべきだと述べました。しかし西寺候補は処分場の位置を公約に入れず、市長に当選された後の6月議会全員協議会で、「処分場の位置は大畑に決定した」と公表されました。

 その後、市は脇之島公民館で、「処分場を大畑に決定した」内容の住民説明会を、平成15年9月、平成16年2月、同年6月と3回開催されました。しかし説明会の度に、住民から調査検討不足を指摘され、住民の理解が得られないまま膠着状態が続いていました。私も昨年の9月議会で「新処分場の位置を決めた根拠は科学技術的知見からか、それとも政治的判断なのか」と題する一般質問を行いましたが、執行部から納得の行く答弁はありませんでした。

 このような状態が続く昨年の暮れ、「笠原町との合併の前に地元住民の合意を得たいので協議をしたい」との申し入れがありました。しかし自治会は、協議の場を住民全体に拡大すれば、議題が拡散するばかりか協議で確認した事項が積み上がらないと判断し、本件に当初から関わって来た「調査委員会」の元委員と、自治会内に設置した「生活環境委員会」の元委員、及び若干の自治会役員の数名で事態に対応することになりました。

 こうして市との協議は今年の1月末まで3回行われましたが、市と住民側の意見は平行線を辿り合意に達することはありませんでした。住民側の主張は、「大畑が最適地であるという科学的技術的根拠を客観的に示していただけたなら、いつでも合意する」というものです。しかし執行部の説明は何度聞かされても納得の行くものではありませんでした。

3回目の協議の場で、執行部は迷惑施設に対する地元対策事業として、地元住民の生活環境に資する「持続可能定住モデル事業」なるものを提案しました。この提案により、住民側はこれ以上の協議の進展はあり得ないと判断し、執行部との協議を止めて住民側としての方針を検討することになりました。

 住民側の侃々諤々の議論の末に到達した結論は、処分場の位置変更が政治的にあり得ない以上、早急に地元合意を行うべきだというものでした。時期的に執行部の新年度予算編成の状況をも考慮し、2月27日の地区懇談会で再度市長から位置決定の説明をしていただき、翌週の3月6日に34区自治会が主催する住民説明会を開催し、地元住民の合意形成を図ることになりました。

 この2つの住民集会を前に自治会は、次のような方針案を全戸配布いたしました。2月12日付けで配布された「最終処分場問題の解決のために」と題した資料の方針の部分だけを読み上げます。サブタイトルは「34区ホワイトタウン自治会の取るべき道、そして皆様へのご提案」です。ここでの皆様とは、住民を指します。

 「自治会が皆様と共に歩んだ8年に及ぶ取り組みで、私たちの生活環境を守るための最大限の努力は一定の成果を挙げたと考えています。私たちの基本的な考えにはなんらの変更もありません。地域エゴに陥らず、安易な見返りを求めず、生活環境を守り続けること。これが自治会の取るべき道であると考えます。そのために次の3点の提案をいたします。

@ 今後、処分場の位置変更があり得ない以上、市の提案を受諾する。
A 新処分場建設に伴う直接的な見返りや補償を求めず、減少する緑地に対する代替地等の緑地回復措置を働きかけ、実現させる。
B この間の市との交渉の中で、市はホワイトタウンの住民と自治会が進めている持続可能な定住団地への取り組みに理解し、その支援を考え始めている。それらを今後の交渉課題としつつ、34区の自然環境保全と生活環境増進、及び世代を超えて住み続けられる真の持続可能定住団地を建設するための支援事業を市に求める」

現時点で、34区自治会の方針は以上の通りです。この方針に平成16年度役員会と町内会長会議から大きな異論は出ていませんが、最終的な地元合意は5月末に開催される自治会の定期総会での判断を待つことになります。

 かって私は、平成8年12月議会において、平成7年度の一般会計決算に処分場の費用が含まれているため反対討論を行いました。その理由は、@当初の計画が地元住民に知らせず進められており問題がある、A既存の適地調査報告書に問題がある、B処分場があまりにも住宅団地に近く生活環境を毀損する恐れがある、の3点でありました。そして、この計画に対しては、私が納得するか、それとも地元住民が納得するまで、白紙撤回を求め続けると宣言いたしました。

 あれから8年3ヶ月が経過した現在において、当初の計画が白紙撤回され、情報公開が進み民主主義的条件の中で新しく処分場の選定が行われたため、反対理由の2つは解消されました。3つ目の理由である処分場の位置を変えることはできませんでしたが、当初のオープンシステムの80万立方mの安定型処分場は、技術革新が進歩したこともあって、クローズドシステムの3万5千立方mの遮蔽型処分場に変更されました。

この変更により、処分場の規模は当初の約20分の1となりました。形式は安定型から遮蔽型となったため地下水を汚染することもなく、かつ騒音、臭気、埃、景観などの生活環境への影響も最小限に食い止めることができるようになりました。また、自然環境への影響は規模が縮小され、失われる緑を回復することによって、最小限に食い止めることができます。

一方、私どもの住民活動は、執行部にごみを削減しなければならないという動機を与え、循環型社会システム構想の立案と、ごみの分別収集や指定ごみ袋制度を定着させ、ダイオキシンを排出抑制するコークスベッド式直接溶融炉のごみ焼却炉を採用するに至りました。

最終段階における市長の政治的判断による位置の決定は地元住民に受け入れがたいものであります。しかし、この間の執行部の情報公開と民主主義に則った誠意ある対応、そして温情ある市議会の判断は、住民の行政に対する信頼を回復し、地方分権時代に即した市民本位の民主主義の確立を予感させるものであります。

 以上の事柄が私の処分場問題に関する総括であり、今後の方針であります。地元住民の一人として処分場建設を合意するにあたり、今まで執行部との協議で積み重ねてきた事項を確認するために、次の質問を行います。

1. 確認する前に、市は今年の1月31日まで候補地の大畑で自然環境調査を実施しておられますが、その結果がどのようであったかをお知らせください。この結果は先日の経済教育常任委員会の協議会において概要が報告されていますので、ここでは主に絶滅危惧種についてお知らせ下さい。

2. 新処分場の建設計画はどのようなものかを、次の項目についてお知らせ下さい。
@機能は最終処分場のみでしょうか、A処分場の形式はどのようでしょうか、B敷地、建屋、付帯設備などの規模はどのようなものでしょうか、C建設スケジュールはどのようでしょうか、D費用はどれくらいでしょうか、E施設の維持管理方法とランニングコストはどれくらいでしょうか、F施設の供用年数はどれくらいでしょうか、G処分場閉鎖後の次期処分場の方針はどのようでしょうか。

3. 次に、建設に伴う影響と対策についてお伺いいたします。
まず、建設時ですが、自然環境と生活環境への影響と対策についてお尋ねいたします。
次に、建設後ですが、自然環境と生活環境への影響と対策についてお尋ねいたします。
さらに、処分場閉鎖後の跡地利用にはどのようなことを想定しておられるのでしょうか。

 

 

 

 次に、大きく2つ目の質問を行います。題名は「激震災害時の危機管理は大丈夫か」であります。事前に通告しました1番目の「国の指定となる地震防災対策強化地域を、市が応募しない理由は何か」という質問は、私が東海地震と東海・東南海複合地震に対する国の方針を混同していましたので、この質問を取り下げます。

 さて本質問の主旨は2つあります。1つは近い将来必ず発生すると予測されているプレート型の地震発生時の危機管理に怠りはないのか。もう一つは阪神淡路大震災や新潟中越大震災のような内陸直下型の地震発生時、特に孤立した集落の危機管理に怠りはないのか、という2点であります。

 最初にプレート型の地震についてですが、現在予想されている地震は、東海地震、東南海地震、南海地震の3つです。今回の質問は国の地震対策方針に合わせ、東海地震と東南海・南海複合地震、以下単に東南海複合地震と呼びますが、この2つに区分して行います。

東海地震は発生の予知が可能な地震で、いつ起こってもおかしくないとされており、その規模はマグニチュードが8.0、最大震度が7、人的被害が約9,200人、建物全壊棟数が46万棟、経済損失が37兆円と試算されているものです。

これに対し、東南海複合地震は今後30年以内に発生する確率は約50%とされ、その規模がマグニチュード8.6、最大震度が6弱以上、人的被害が約17,800人、建物全壊棟数が63万棟、経済損失が57兆円と試算されています。

両者を比較すると、地震の規模や被害は東南海複合地震の方が大きいのですが、発生時期の予想は、東海地震がいつ起きるかもしれないと逼迫しているのに比べ、東南海複合地震は30年間に発生する確率が約50%と、やや緊迫度合いが低いのが特徴です。

 この性格の異なる2つの大規模地震に対して、国は2つの特別措置法を定めています。
東海地震の対策には、「大規模地震対策特別措置法(以下、東海地震対策法と呼びます)」を制定し、東南海複合地震の対策には、「東南海・南海地震対策特別措置法(以下、単に東南海複合地震対策法と呼びます)」を制定しています。

2つの措置法の基本的な違いは、東海地震が予測可能な地震であるのに対し東南海複合地震は予測できない地震として両者を区別し、それぞれの地震災害発生の地域を指定し、それぞれ異なる対策計画を立案していることです。

 例えば東海地震対策法は、地震防災対策強化地域として1都7県263市町村を指定し、国が地震防災基本計画を作成し、地方自治体が強化計画を作成し、特定の民間事業者が地震防災応急計画を作成することになっています。

一方、東南海複合地震対策法は、地震防災対策推進地域として多治見市を含む1都2府18県652市町村を指定し、国が地震防災対策推進基本計画を作成し、県及び市町村が推進計画を作成し、特定の民間事業者が対策計画を策定することになっています。

 以上のように、国が2つの大規模地震に対して異なる対策法を制定したために、個々の地域の地震対策が非常に分かり難いものとなっています。それに伴い多治見市の地震対策も焦点が絞られていないような印象を受けます。そこで最初の質問を行います。

 国は東南海複合地震の対象指定地域を震度6弱以上の自治体と定めていますが、多治見市で予測されている震度は5強です。しかし、多治見市は国の震度基準に満たないにも拘らず「地震防災対策連携強化地域」になることを申請し、指定を受けています。多治見市が国や県に対し応募した目的は何でしょうか。

 さて、今申し上げましたように東南海複合地震で予測される多治見市の震度は5強ですが、多治見市が平成7,8年度に行った地震調査結果では、内陸直下型の華立断層による地震や濃尾地震での震度は6強と予測されています。つまり多治見市は内陸直下型の地震が発生すれば震度6強となり、それは東南海複合地震の基準である6弱を上回ることになります。

このことから私は、今朝の朝日新聞の社説にも書かれていますように、いつ起こるかも知れないとされている東海地震対策と同様な「地震防災強化計画」や「地震防災応急計画」を、多治見市が独自に策定する必要があると考えています。これに対する執行部の見解を、お尋ねいたします。

 次に3つ目の質問です。東海地震対策として国が策定する基本計画、県や市が策定する強化計画と、東南海・南海複合地震対策として国が策定する基本計画、県や市が策定する推進計画は、用語が類似して大変紛らわしいのですが、どこがどのように異なるのかをお知らせ下さい。

 ところで私は、多治見では東海地震や東南海複合地震などのプレート型地震よりも、華立断層や笠原断層による内陸直下型地震の方が、より強く早く発生する可能性があると考えています。それは阪神・淡路大震災が全く注目されていなかった野島断層で発生しており、昨年10月23日の新潟中越地震も全く注目されていなかった断層で発生しているためです。さらに3日前の3月20日には、福岡西方沖の玄海島でマグニチュード7.0、震度5強の地震が発生しましたが、この地震も全く予想外の所で起こっています。

 これらの地震のうち昨年の新潟中越地震は、多治見の地形と良く似た丘陵地や山地で発生した地震として、私は特に注目しつつ危惧をしています。その理由は、従来の地震対策は液状化対策など平野部で発生する災害を想定し立案されていますが、山地部や丘陵部は強度の高い岩盤で構成されるため災害が発生しない、しても被害は少ないと想定されているため、対策が十分ではないからであります。

 中越地震では規模がマグニチュード6.8、最大震度が7、死者が40名、全壊家屋が2,867棟などの被害が発生しました。この地震の特徴は、地すべり、崖崩れ、土石流によって山古志村や十日町市、小千谷市で孤立した集落が沢山発生したことであり、山古志村は孤立のため全村民が避難しました。これら孤立した集落の地震震度は6弱から6強であります。

 多治見で地形的に孤立し易い地域は、盆地や丘陵の地形を呈する市之倉、共栄、滝呂、脇之島などです。前述した平成7、8年度の地震調査結果では、華立断層や笠原断層に近い市之倉や滝呂、及び脇之島では震度6弱から6強の地震が予測されています。つまり、この2つの断層が活動すれば、これらの地域は孤立する恐れが十分にあると予想ができます。

 中越地震は山地や丘陵地、特に集落が孤立した地震災害として多くの教訓を残しました。そこで、質問は孤立した地域での地震対策が十分検討されているのかを、以下の項目について、お尋ねいたします。
@ 効果的な無線通信手段は、どのようにシステム化され機能するのか。
A 地区外への避難地と避難路は、どのように計画され確保されているのか。
B 72時時間、住民が生き延びるための水・食料・光熱源を、市はどの水準まで確保しているのか。確保量の根拠や基準は妥当か。
C 毛布・トイレ等の防災倉庫備蓄資器材数は圧倒的に足りないが、備蓄計画と現在の備蓄率は妥当か。
D 必要物資の緊急輸送対策は、どのように計画されているのか。
E 災害医療システムは整備され、マニュアル化されたのか。
F 災害弱者の支援システムは整備され、マニュアル化されたのか。
G 児童・生徒の安全確保計画とマニュアルは作成されたのか。
H 市外からの帰宅困難者への対策はマニュアル化されたのか。
I 脇之島地区の一次避難場所及び広域避難場所は地盤が悪く、液状化する可能性が高い。その対策はどのようか。

 

 

 

 次に、大きく3つ目の「多治見市は名古屋経済圏に属するのか」について質問いたします。
本質問の主旨は、多治見市が国の経済政策をどのように受け止めているのか、国の政策を検証しながら是々非々の立場で、多治見の経済状態を分析し実情に合わせながら、国の経済政策の導入を図るべきだ、というものであります。以下順次、質問を行います。

 去る2月14日、愛知県が主催する「地方分権シンポジューム〜地域の未来と分権国家への道筋」と題するシンポジュームが開催されました。このシンポジュームは第28次地方制度調査会の諸井虔会長を招いて、主に道州制について議論されましたが、詳しい内容は省略するとして、いま道州制については2つの方向性が議論されています。

 1つは昔国が構想したものです。キャッチアップ型の行政効率を目指して、いくつかの県が合併して同州を形成し、その知事を国が任命するとしています。もう1つは10年前に大前健一氏が提唱したものです。経済のグローバル化によって戦略的な経済活動のできる地域国家が必要な状況になっていることを指摘し、今の県単位では狭すぎるため道州制が必要であると主張しています。この大前氏の主張は経済界では理解され支持されていますが、大多数の国民には殆ど知られていません。

 さて、地方制度調査会が進めている道州制を、行政効率を求めた県の合併として捉えるのか、それとも地方分権時代の経済活動の単位として捉えるのかでは、今後の多治見市の行政のあり方と経済政策に大きな影響を与えます。そこで、最初の質問ですが、道州制に対する多治見市の見解と取り組みはどのようかを、お尋ねいたします。

 次に去る2月25日、名古屋市で名古屋学院大学が主催する「ポスト万博の地域づくりに向けて」と題するシンポジュームが開催されました。その中で、国の中部経済産業局・地域経済部長の大滝昌平氏は、グレーター・ナゴヤ・イニシアティブという構想について講演しました。

詳しい内容は省略しますが、構想の主旨は、愛知・岐阜・三重の地域で得意とする「モノづくり」の共通の基盤を作って、グレーター・ナゴヤというブランド名で売り出し、外国資本を呼び込むこと。加えてポスト万博においても、持続可能な「モノづくり」の世界的メッカを構築しようとするものです。ブランド名を中部ではなくグレーター・ナゴヤとしたのは、外国では中部や愛知、岐阜といった地名が殆ど知られていないからだそうです。

 そこで質問です。多治見市はグレーター・ナゴヤ市長会議メンバーに加入していますが、海外から優れた企業を誘致しようとするこの活動に、市はどのような位置づけで取り組んでおられるのかを、お尋ねいたします。

 次に、去る1月25日、国の経済産業省は「地域経済構造分析の手引き」を公表し、各自治体はこの「手引き」に沿って地域経済の構造を分析し、今後の産業政策の企画・立案・執行に役立てて欲しいと呼びかけました。そこで、多治見市はこの「手引き」に基づく地域経済の分析をいつ行うのかをお尋ねいたします。

 この「手引き」の特徴は、付加価値の創造や地場産業の振興といった視点からではなく、雇用の確保という視点で分析するようになっています。このため経済活動の地域エリアとして、多治見市は陶磁器産業という地場産業を共有する3市1町の東濃西部という従来の経済圏ではなく、名古屋経済圏に属するとしています。

 私は行政の使命として市民の雇用は確保しなければならないと考えています。そして雇用の促進は産業の振興や付加価値の創造によって決まるのであって、その逆はないと考えています。つまり産業の振興や付加価値の創造なしに、雇用だけが確保されることはないと考えています。

 そこで質問ですが、多治見市は地域産業の構造を分析する場合、視点を雇用圏に置くのか、それとも地場産業圏に置くのか、どちらが適していると考えておられるのでしょうか。
また次の質問ですが、多治見市は自らを雇用に着目した名古屋経済圏に属していると考えておられるのか、それとも経済活動と切り離し単に通勤可能な名古屋都市圏に属していると考えておられるのでしょうか。

 次に、私は独自に5年毎の経済分析データを作成していますが、前回作成した平成12年からのち、多治見の経済がかなり落ち込んでいるとの噂を耳にします。そこで最近の平成15,16年の多治見市の産業の傾向と対策を、以下の項目についてお尋ねいたします。
@陶磁器産業、A産業観光、自然観光、歴史観光、BIT産業、C企業支援センター、Dコミュニティービジネスです。

 次に、いくら疲弊していると言えども陶磁器産業は、市内の事業所数と従業者数という面において、多治見市の基幹産業に違いがありません。経済の活性化と市民の雇用という面で大いに振興する必要があります。

先般、県のセラミックス研究所が新しい釉薬を開発したと発表されました。またイタリアで行われた第54回ファエンツア国際陶芸展で、意匠研究所を卒業された川上智子さんはグランプリを受賞し、当市の職員も第三席や入選という輝かしい成果を収められました。

県や陶芸家の努力は日の目を見るようになって来ました。しかし多治見市の陶磁器産業の付加価値を高める政策が良く見えてきません。技術革新や地域ブランドという2つの面から、付加価値創造の対策や取り組みをお知らせ下さい。

 最後に、去る2月15日、政府の地域再生本部は「地域再生推進プログラム」を策定しました。このプログラムは、地方自治体が国の政策メニューから複数以上を選んで策定した計画を、国が第3者の意見を交えて評価認定し、交付金を優先的に配分する仕組みです。これは地域再生の創意工夫を競わせるアイディア合戦で、政府は自治体の取り組みを促しています。

 実際の事業は来年度から始まりますが、自治体の計画の認定申請は今年の5月中旬から受付が行われます。私は是非多治見市がこのプログラムに応募して欲しいと考えていますが、多治見市はどのようにお考えでしょうか、お尋ねいたします。

 以上で、私の1回目の質問を終わります。

 

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